Windows Server 2016 コンテナー機能のアンインストールメモ
Windows Server 2016より搭載された,Windowsコンテナー機能のアンインストール手順メモです
サーバーマネージャーの「役割と機能の削除」から「コンテナー」機能を削除しても,Windowsコンテナーは削除されない(dockerdサービスは残る)ので,以下のコマンドを管理者PowerShellで実行する.
Uninstall-Package -Name docker -ProviderName DockerMsftProvider
Uninstall-Module -Name DockerMsftProvider
Uninstall-WindowsFeature Containers
Restart-Computer
インストール手順と大体逆向きですね. ここではHyper-Vの役割等は触ってないので,こちらも不要であれば削除しましょう.
WindowsにPython3系とnumpy・scipyをインストールする方法(2/3 ライブラリ編)
WindowsにPython 3系統(記事作成時点で3.6.1が最新)と,データ分析等でよく使用するnumpyやscipyといったライブラリをインストールする方法,そして,Visual Studioとの連携の仕方などをまとめました.
本記事は第2回 Pythonライブラリのインストール編です.
- (1/3)Pythonインストール編
- (3/3)Visual Studio 連携編
pipのアップデート
第1回のPython実行環境のインストールに続いて,各種ライブラリのインストールを行います.
その前に,Pythonのパッケージマネージャ(Linuxでいうaptやyumのようなもの)のアップデートを行っておきます.
管理者コマンドプロンプトもしくは管理者PowerShellを開きます.
Windows 8以降の場合は,タスクバーのWindowsボタンを右クリック(もしくはWindowsキー+Xキー)でWin+Xメニューを開き,「コマンドプロンプト(管理者)」もしくは「Windows PowerShell(管理者)」をクリックしてください.
Windows 7では,スタートメニューの[アクセサリ]から[コマンドプロンプト]を右クリックして[管理者として実行]してください.次のコマンドラインを入力して実行します.
python -m pip install --upgrade pip
pipのより新しいバージョンが存在する場合はダウンロードと更新が実施され,最新のバージョンがインストールされている場合はその旨が出力されます.(Web Installerを使用した場合は最新版がインストールされているはずです)
PS C:\WINDOWS\system32> python -m pip install --upgrade pip Requirement already up-to-date: pip in c:\program files\python36\lib\site-packages
NumPyのインストール
Numpyは大規模な多次元配列や行列を扱い,これらを高速に操作するための関数が含まれている,非常によく使用されるライブラリです.
が,ソースからインストールを行うとなると,どのプラットフォームにおいても,Intelの数値計算ライブラリ*1やコンパイラの準備が必要となります.そこで,事前にIntelの数値計算ライブラリを使用してビルドされたライブラリパッケージをインストールすることで,簡単に高速実行できるNumPyをインストールできます.
wheelのインストール
事前にビルドされたライブラリパッケージ(wheel形式)をpipを用いてインストールするためのツールをインストールします.
(管理者)コマンドプロンプト・PowerShellを起動します.
次のコマンドラインを実行します.
python -m pip install wheel
インストールが完了したことを確認します.
PS C:\WINDOWS\system32> python -m pip install wheel Collecting wheel Downloading wheel-0.29.0-py2.py3-none-any.whl (66kB) 100% |████████████████████████████████| 71kB 487kB/s Installing collected packages: wheel Successfully installed wheel-0.29.0
NumPyのダウンロード
続いて,NumPyのパッケージをダウンロードします.
米カリフォルニア大の http://www.lfd.uci.edu/~gohlke/pythonlibs/#numpy にアクセスします.
numpy‑1.12.1+mkl‑cp36‑cp36m‑win_amd64.whl をダウンロードします.
(Python 3.6.X (x64)なので,cp36,amd64を選択します)
以下,各ファイルのダウンロード先は “D:\PythonInstaller” とします.
NumPyのインストール
NumPyのインストールを行います.
(管理者)コマンドプロンプト・PowerShellで次のコマンドを実行します.
python -m pip install D:\PythonInstaller\numpy-1.12.1+mkl-cp36-cp36m-win_amd64.whl
インストールが完了したことを確認します.
PS C:\WINDOWS\system32> python -m pip install D:\PythonInstaller\numpy-1.12.1+mkl-cp36-cp36m-win_amd64.whl Processing d:\pythoninstaller\numpy-1.12.1+mkl-cp36-cp36m-win_amd64.whl Installing collected packages: numpy Successfully installed numpy-1.12.1+mkl
SciPyのインストール
次に,SciPyのインストールを行います.
SciPyは,Pythonで高度な科学技術計算ができるようにするための,数学・科学技術計算関数を詰め合わせライブラリです.
NumPyと同様に事前にビルドされたライブラリパッケージをダウンロードしてインストールします.
scipy‑0.19.0‑cp36‑cp36m‑win_amd64.whl をダウンロードします.
(Python 3.6.X (x64)なので,cp36,amd64を選択します)(管理者)コマンドプロンプト・PowerShellで次のコマンドを実行します.
python -m pip install D:\PythonInstaller\scipy-0.19.0-cp36-cp36m-win_amd64.whl
インストールが完了したことを確認します.
PS C:\WINDOWS\system32> python -m pip install D:\PythonInstaller\scipy-0.19.0-cp36-cp36m-win_amd64.whl Processing d:\pythoninstaller\scipy-0.19.0-cp36-cp36m-win_amd64.whl Requirement already satisfied: numpy>=1.8.2 in c:\program files\python36\lib\site-packages (from scipy==0.19.0) Installing collected packages: scipy Successfully installed scipy-0.19.0
scikit-learnのインストール
scikit-learnのインストールを行います.
scikit-learnは,NumPyとSciPyを用いて機械学習を行うライブラリで,様々な分類・回帰・クラスタリングアルゴリズムが含まれています.
NumPyと同様に事前にビルドされたライブラリパッケージをダウンロードしてインストールします.
http://www.lfd.uci.edu/~gohlke/pythonlibs/#scikit-learnにアクセスします.
scikit_learn‑0.18.1‑cp36‑cp36m‑win_amd64.whl をダウンロードします.
(Python 3.6.X (x64)なので,cp36,amd64を選択します)(管理者)コマンドプロンプト・PowerShellで次のコマンドを実行します.
python -m pip install D:\PythonInstaller\scikit_learn-0.18.1-cp36-cp36m-win_amd64.whl
インストールが完了したことを確認します.
PS C:\WINDOWS\system32> python -m pip install D:\PythonInstaller\scikit_learn-0.18.1-cp36-cp36m-win_amd64.whl Processing d:\pythoninstaller\scikit_learn-0.18.1-cp36-cp36m-win_amd64.whl Installing collected packages: scikit-learn Successfully installed scikit-learn-0.18.1
matplotlibのインストール
PythonでMATLABのようなグラフを出力するためのライブラリです.
pipを用いてインストールします.
(管理者)コマンドプロンプト・PowerShellで次のコマンドを実行します.
python -m pip install matplotlib
インストールが完了したことを確認します.
PS C:\WINDOWS\system32> python -m pip install matplotlib Collecting matplotlib Downloading matplotlib-2.0.0-cp36-cp36m-win_amd64.whl (9.0MB) 100% |████████████████████████████████| 9.0MB 118kB/s Collecting pyparsing!=2.0.4,!=2.1.2,!=2.1.6,>=1.5.6 (from matplotlib) Downloading pyparsing-2.2.0-py2.py3-none-any.whl (56kB) 100% |████████████████████████████████| 61kB 4.7MB/s Requirement already satisfied: numpy>=1.7.1 in c:\program files\python36\lib\site-packages (from matplotlib) Collecting python-dateutil (from matplotlib) Downloading python_dateutil-2.6.0-py2.py3-none-any.whl (194kB) 100% |████████████████████████████████| 194kB 3.7MB/s Collecting six>=1.10 (from matplotlib) Downloading six-1.10.0-py2.py3-none-any.whl Collecting cycler>=0.10 (from matplotlib) Downloading cycler-0.10.0-py2.py3-none-any.whl Collecting pytz (from matplotlib) Downloading pytz-2017.2-py2.py3-none-any.whl (484kB) 100% |████████████████████████████████| 491kB 2.0MB/s Installing collected packages: pyparsing, six, python-dateutil, cycler, pytz, matplotlib Successfully installed cycler-0.10.0 matplotlib-2.0.0 pyparsing-2.2.0 python-dateutil-2.6.0 pytz-2017.2 six-1.10.0
以上で各種主要ライブラリのインストールが完了しました.
pipでインストール可能なライブラリはscikit-learnやmatplotlibと同様の手順でインストールすることが出来ます.
次回はVisual Studioとの連携についてまとていきたいと思います.
*1:入手に会員登録が必要
WindowsにPython3系とnumpy・scipyをインストールする方法(1/3 Pythonインストール編)
WindowsにPython 3系統(記事作成時点で3.6.1が最新)と,データ分析等でよく使用するnumpyやscipyといったライブラリをインストールする方法,そして,Visual Studioとの連携の仕方などをまとめました.
- (2/3)ライブラリインストール編
- (3/3)Visual Studio 連携編
インストール先の環境
Windows 10(x64) Creators Update (Version 1703)にインストールを行います.
これ以前のWindows(7, 8.1, 10)でも方法は同じのはずです.
インストールするPythonのバージョン
CPython 3.6.1 (x64)
最も一般的に用いられるPythonの実装であるCPythonを用います
インストールしたPythonライブラリ
- wheel
- numpy
- scipy
- matplotlib
- scikit-learn
Pythonのダウンロード
Pythonのインストール
Add Python 3.6 to PATH にチェックを入れ, Customize installation をクリックします.
pip にチェックが入っていることを確認して,Next をクリックします.
[Documentation]等の他の項目の選択は任意です.
Install for all Users,Add Python to environment variables,Precompile standard library にチェックを入れ, Install をクリックします.
インストールが始まります.
インストールが完了しました.Close をクリックして終了します.
Pythonがインストールされたことの確認
Pythonが正常にインストールされていることを確認します.
コマンドプロンプトを起動し(PowerShellでもOK),Pythonの対話実行環境が起動できることを確認します.
確認出来たら,exit()
を実行してPythonを終了してください.
Microsoft Windows [Version 10.0.15063] (c) 2017 Microsoft Corporation. All rights reserved. D:\>python Python 3.6.1 (v3.6.1:69c0db5, Mar 21 2017, 18:41:36) [MSC v.1900 64 bit (AMD64)] on win32 Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information. >>> exit() D:\>
Windows Server 2016のインストールメディアの分割方法
はじめに
Windows StoreやVisual Studio Subscription(旧 MSDNサブスクリプション)で配布されるWindowsのインストールメディア(isoファイル)は最近ではUSBフラッシュメモリを用いてインストールを行うことが想定されているためか,DVD1枚に収まる容量(4.7GB)を超えるサイズのものが存在します.
(参考)Windows Server 2016 : 5621MB
しかしながら,世の中にはまだまだUSBフラッシュメモリからのブートが不可能なマザーボードも存在し,USBフラッシュメモリからのブートができたとしても,FAT32しか認識できない(4GB以上のファイルが格納できない)などといったケースが少なからずあります.
そこで,ここでは,Windowsインストールメディアに含まれる最大サイズのファイルであるinstall.wimを任意のサイズに分割して,複数のより小さなisoファイルを作成する方法を説明します.
※注意
Windows 8/8.1,Windows Server 2012/2012R2では,以下の方法で作成した分割メディアはインストーラの不具合により使用できないそうです.
Windows 10以降では問題なく用いることができます.
分割メディアの作成手順
Windows ADKをインストールする
イメージファイルを編集するためのツールを導入するため,作業用のマシンに最新のWindows ADK(Windows Assessment and Deployment Kit)を下のリンク先からダウンロードし,インストールします.
Windows ADK のダウンロード - Windows ハードウェア デベロッパー センター
ダウンロードしたadksetup.exeを実行し,
「このコンピュータに Windowsアセスメント & デプロイメントキットをインストールします:を選択して続行します.
CEIPの選択画面ではどちらか好きな方を選んで続行してください.
インストールする機能を選択する画面では「Deployment Tools」のみを選択してインストールを開始します.
ADKのインストール作業が完了しました.
install.wimを分割する
それでは,ADKを用いてinstall.wimを分割していきます.
(注)以降,F:\
にWindowsのインストールメディアのisoをマウントしているとします.
スタートメニューから,「Windows Kits」→「展開及びイメージング ツール環境」を管理者権限で実行します.
次のコマンドラインを実行してinstall.wimを分割したファイルを作成します.
Dism /Split-Image /ImageFile:F:\sources\install.wim /SWMFile:D:\temp\install.swm /FileSize:3072
※/ImageFile
は分割元のファイル,/SWMFile
は分割したファイルの保存先ファイル名,/FileSize
は分割サイズ(MB) を表しています.
分割されたファイルはinstall.swm, install2.swm...といったように連番が自動的にファイルにつけられます.
swmファイルと必要なファイルの配置
作業フォルダに分割された数だけ
DVD1
,DVD2
というフォルダを作成し,各フォルダ内にsources
フォルダを作成します.分割されたswmファイルを各sourcesフォルダに一つずつ移動します.
(DVD1のみ)
起動ディスクとなるDVD1のみ,
F:\
からF:\sources\install.wim
以外のファイルを全てDVD1
フォルダにコピーします.
インストールメディア(isoファイル)を作成する
(DVD1のみ)
次のコマンドラインを実行してインストールメディアを作成します
oscdimg -m -o -u2 -udfver102 -b"F:\boot\etfsboot.com" D:\temp\DVD1 D:\temp\DVD1.iso
(DVD1以外)
次のコマンドラインを実行してインストールメディアを作成します(フォルダ名等は適宜変更)
oscdimg -m -o D:\temp\DVD2 D:\temp\DVD2.iso
※上記方法はBIOSブートのみ対応です.(UEFIは調べて追記予定)
以上で,分割されたインストールメディアが完成しました.
インストールを実行する
出来上がったisoファイルは,Windowsディスクイメージ書き込みツール等でDVD・CDに書き込むか,USBメモリに書き込みます.
インストールディスクが出来上がったら,DVD1を用いてインストールを開始することができます.
インストール作業中に次のディスクに入れ替えるよう指示されるので,次のディスクを入れてOKをクリックしてください.